2016/10/03 20:11

ソンジュ島に住む8歳の女の子サリーはパパの書斎にある本を読むのが大好き

パパの書斎にある本棚はびょーんと身長の何倍も大きくて

その本棚にはどっしりとした分厚い本がたくさんあって

その本には自分の知らない世界がずっしりと詰まっていて

書斎にいるだけでサリーの心は高鳴ってばかり


今夜もサリーはお父さんの書斎に忍び込み 本を勝手に漁っているようです。

「あ!これ面白そう!」

サリーが手に取ったのは『ソンジュ島の伝記』という本。

この島に伝わる何かがここに書かれているようです。



An 8-year-old girl named “Sally” in Songe Island... 

She loves reading books in daddy’s study. 

 The book shelves in his study are miles longer than her height. 

 And, they have many many chubby stubby books. 

 They are full of stories about the world that she has never even imagined.  

Just being in there makes her heart sing. 

 Tonight, she once again, sneaks into his study before going to bed to find a book she might like.   

“Hey... I think I would love this!”  

Saying so, she took a book in her hand called “Songe Island Biography.”  

Seems like there must be something about the island in this book.













原文・絵 あんでぃ

英訳 Nao



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編集後記


構図に悩み、半泣きしながら書き上げた1ヶ月でした


普段は、イベントのカバー写真などのような

『1枚で完結する絵』を書いてるので

後先考えずにペンを走らせることができるのですが

絵本はそうはいかないようで

この1枚をちゃんと後先考えて書かないと

あとからとんでもないシワ寄せがきてしまうぞ

と、ビクビクしながら絵と物語に向き合い

やっと完成しました


もうやめたい、とベッドにうずくまった日が5日間ほどありました



母が読書好きで、父は専門職を手がけていることもあり

小説から専門書まで幅広い本がびっしりと、実家の本棚に並んでいます


この状況はおそらく特別なことではなくて

これを読んでる人の実家もきっとそうだったに違いありません


加えて、僕の場合、物心ついた時から、友達と遊ぶよりも読書に時間を費やしてきました


よく自己紹介で、適当に『趣味は読書です』なんていう同級生がいましたが、僕の場合は、本当に読書が趣味でした


小3から毎週水曜日に、市の図書館にいく、という自分ルールを決め、ずっと通っていたほどです


そんな僕から見たら、この絵のとおり、本棚はまだ見ぬ世界が広がる、宇宙と同等の存在です

大きな棚にびっしりと並んだ本

いまだに、その光景をみるたびにドキドキ、ニヤニヤします


そして、ちいさかったころの僕は

『一番上の棚にある本』というものに対して、無条件の憧れを抱いていました


まず、届かないし

『あの本読みたい』と親に告白するのももじもじしちゃって

大きくなるまで、一番上の本を手にしたことはありませんでした


大きくなって初めて手に取った、一番上の棚にある本のことは、実はよく覚えていません


ただ、唯一覚えているのは

道に落ちてるエッチな本を拾って読むくらいドキドキた、ということ

男性読者ならこの気持ちがなんとなくわかってもらえると信じています


みなさんは、本や、本棚にどんな思い出がありますか?


そして、サリーはあの本からどんな宇宙へ旅に出るのか

僕も楽しみです


ドキドキしながら手に取った本は、必ず僕をいい意味で裏切ってきます


また来月お会いしましょう



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